五臓六腑

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Twitterに投稿した140文字SSいろいろ

Twitterに投稿した140文字SSをまとめてみました。

【蔦王関連】

 shindanmaker.com/375517
 ヴィーと菫で『幸福な朝』
右の肩がひやりとするのを感じ、ヴィオラントは瞼を開いた。室内の明るさと小鳥のさえずりに、もう朝なのだと知る。それにしても、やけに右肩の冷えが気になる。しかし、左肩に目をやって合点がいった。そこでは、愛しい温もりが寝息を立てていた。なるほどこれでは右の肩は寂しかろう、と彼は思った。

 クロヴィスとルリで『全部全部、君のせい』
ちらりと時計を見上げ、クロヴィスは小さくため息をついた。書類にペンを走らせながらもどうにも落ち着かない。仕事に集中しきれない自分に苛立つ。その時、扉がノックされた。努めて冷静に誰何をし、答えた声にたまらず顔を綻ばせる。ゆっくりと開いた扉の向こうから、待ちに待った瑠璃の瞳が現れた。

 ルータスと郁子で『そうだったっけ、覚えてないや』
郁子は男運がない。だから男に期待も依存もせず、独りで生きていくつもりだった。そんな彼女の白い手袋に包まれた手を握り、並んで祭壇に立つ男がいる。「イクコ」。優しい声で名を呼ばれると、強がりで可愛くない女は形を潜めた。ふわふわとして掴み所のない、でも誠実な彼と、郁子は今日夫婦になる。

 ルドとソフィで『一緒にいた影響』
「この書類だが(ですが)」重なった言葉に、ルドはソフィと顔を見合わせた。疲れたと思えば、彼女はお茶にしましょうと席を立ち、甘味でも摘みたいと呟けば、私もですと頷く。ふと見下ろした庭にふわふわの黒髪を見つけた時も、彼女は「こちらに寄ってくれるかしら?」とルドの言葉を代弁してくれた。

#風呂に入ってたうちの子の着替えをすり替えておいた 「ヴィーさん、私のパジャマは?」「しまった」「なんで!?」「あのパジャマというやつはいけない。上はともかく下は男物のようだし面倒だ。その点、ネグリジェはいい。捲り上げれば速やかに目的を達成できる」「なんで、脱がすこと前提なのよ」

#好きな人に突然壁ドンされたときのうちの子の反応 菫からの突然の壁ドン→「……」「どーよ、ヴィー。壁ドンしたことはあっても、されたことはないでしょ?」「したこともないが」「ねえ今、どんな気持ち?」「……このままであるべきか、そなたを後ろのソファに押し倒そうか迷っている」「おお…」

#風呂に入ってたうちの子の着替えをすり替えておいた 「あ、あれ?着替えが……」「ああルリ、申し訳ない。スミレがどうしても貴女にこれを着せてほしいと言うものですから。あのチビ義姉上が言い出したらきかないのは貴女もご存知でしょう?」「だからと言って……こんなスケスケなの、無理です!」


【天井裏からどうぞよろしく】

 皇帝と密偵で『最大級の口説き文句』shindanmaker.com/375517
「陛下、お耳を拝借」執務机の皇帝に、元密偵の少女は囁いた。「お腹にややがいるそうです。責任とってください」「おい!なんて報告の仕方だ!?」皇帝は目を剥き、宰相の入れ知恵だと答える少女の両肩を掴む。しかしすぐに破顔した。「責任なら、もうとってる」二人が式を挙げて間もなく一年が経つ。

【合縁奇縁の卵】

哲太は蛇が嫌いだ。幼き哲太と柚葉はあの日、公園で大きな蛇に遭遇した。涙ぐみ震える姉弟とトグロを巻いた蛇。そこに颯爽と現れ蛇を蹴散らし、一躍柚葉のヒーローとなったのは、白いもふもふの飼い犬大五郎。弱冠三歳の哲太が、初めて男としての悔しさを覚えた瞬間だった。だから、哲太は蛇が嫌いだ。

【その他のお題】http://shindanmaker.com/107154

 もの静かな30代後半の画家とおしとやかな踊り子のカップル
「本当に、じっとしていなくていいの?」そう不思議そうに尋ねる君に、僕は頷いた。ドレスの裾を翻し、くるりと回る君を、キャンバスに写していく。君は僕にはにかんだような笑みを向け、亜麻色の髪を揺らし、踊る。この世で最も美しく愛おしい姿を絵と記憶に残そうと、僕はなおもじっと君を見つめた。

 ヤンデレな壮年の航海士と生真面目な義理の娘のカップル
ある航海士の男が、木箱に入って海を漂っていた赤子を拾った。その赤子が私だ。今日、私は十八歳を迎え船を降りる。商業船には成人した女を乗せない習慣があるからだ。彼は甲板の際に置いた木箱に私を入れ、その縁に足をかけて血走った目で告げた。「俺の側を離れるならば、海の藻屑となる覚悟をしろ」

 俺様な30代後半の軍医と生真面目な魔法使いのカップル
「特注品だ。味わっている間に終わらせてやる」薬が足りず、麻酔無しでの縫合に呻く兵士。その口に、彼は吸いかけの煙草をくわえさせた。私は傍らで、治癒魔法を使えない自身を嘆く。そんな私の前に、縫合を終えた血塗れの手が差し出される。魔法で濯ぐと、彼は綺麗になった手で私の頭を乱暴に撫でた。


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